アイヌ語で自然かんさつ図鑑
カンバ類
アイヌ語 / 語源
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【アイヌ語名】タッニ/tatni【日本語名】カンバ類
アイヌ文化
十勝地方ではタッニはカンバ類の総称ですが、本別ではシラカンバをタッニ、ウダイカンバの樹皮をシタッと呼びます。
生活
カンバ類はおもに樹皮を利用しました。
山で仮小屋を建てるとき、この樹皮で屋根を葺(ふ)いたり、カッコㇺという水をくむひしゃくを作ったりしました。また、木の棒の先端を割り、そこにこの樹皮を巻いたものをはさんで松明(たいまつ)にしました。(帯広・本別)。
このほか、かつて女性が入れていた入れ墨は、カンバ類の樹皮を焼いた時に出るススを染料として用いました(帯広・本別)。
自然観察
カンバ類とはカバノキ科カバノキ属の樹種をさし、北海道には6種類が分布します、
そのうち、シラカンバ、ウダイカンバ、ダケカンバは樹皮が大きくはがれやすい性質をもっています。
シラカンバは幹の樹皮が白色で細い枝が濃い茶色、ウダイカンバは樹皮が白から白銀色、葉がハート型で大きい。ダケカンバの樹皮は淡く赤みを帯びた白色で、大きくはがれていることが多い。