アイヌ語で自然かんさつ図鑑
ハルニレ
アイヌ語 / 語源
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【アイヌ語名】チキサニ/cikisani【日本語名】ハルニレ
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【アイヌ語源】チ-キサ-ニ【意味】私たちがこする(ことで火を出す)木
アイヌ文化
伝説
伝説の中にハルニレはドロノキに次いでこの世に2番目に生えた木であるというものがあります。コタンカㇻカムイ(創造神)がドロノキで火を起こそうとすると火はつかずに魔神が生まれ、ハルニレで試すと火がつくとともに位の高い神々が生まれたので、人間たちはハルニレを祭るようになりました。(知里)
また、ハルニレと雷の神からアイヌラックㇽ(始祖神)が生まれた話が伝わっています(知里)。
生活
この木はヘビがつきやすい木といわれています(本別)。
自然観察
別名アカダモ、エルムと呼ばれるニレ科の高木です。エルムはニレの仲間の英名です。
ややしめった土壌に生育し、北海道では普通に見られる木です。大きな木はやさしく丸い樹形になります。葉をよく見ると、基部(付け根)が左右非対称で、手触りがざらざらしています。
4月頃に赤紫の小さな花をたくさんつけますが、花弁はなくあまり目立ちません。6月頃にはヒレのついた実がたくさん結実します。エゾリスがこの実を若葉とともによく食べます。