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アイヌ語で自然かんさつ図鑑

エゾエンゴサク

アイヌ語 / 語源

  • 【アイヌ語名】トマ/toma【日本語名】エゾエンゴサク

アイヌ文化

食用

おもに塊茎(かいけい:球根)を食用として利用していました。塊茎を採集したら糸に通して数珠のような形にして保存しました。胆振の幌別では2〜3日水にさらしてから臼でついてもちにして食べたといいいます(知里)。

自然観察

春に青色の花が房状(ふさじょう)に咲くケシ科の多年草で、大きな群落をつくることがあります。
くちびるのような形の花弁は、受粉を行うマルハナバチ類の行動にあわせて進化したと考えられています。また、種子の付属体(エライオソーム)という白い粒は、種子がアリに運ばれやすくなる働きをしています。
塊茎(かいけい:球根)は地中深く、毎年栄養を使い切りながら新たな塊茎を作ります。花が咲くまで数年かかることは知られていますが、個体の寿命(じゅみょう)は不明です。塊茎の大きさは直径1〜2㎝以上にはなりません。
山菜として食べる人もいますが、花の形がよく似たムラサキケマンや本州に生育するヤマエンゴサクは毒草なので注意が必要です。