リウカ

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十勝のアイヌ文化

植物採取

植物の利用

アイヌの人びとは食用や薬用になる植物を数百種類も知っていて、春から秋にかけて、たくさんの植物をとっていました。
十勝では春から夏にかけて、ニリンソウ・ギョウジャニンニク・フキ・ヨモギ・ヒメザゼンソウなどの葉や茎、カタクリ・エゾエンゴサク・ウバユリなどの根などを集めていました。夏から秋にかけては、ヤマブドウ・クルミ・キハダ・ヒシ・ヤブマメなどの実やコウライテンナンショウの根、タモギタケやマイタケなどのキノコをとっていました。
こうしてとった植物はすぐに調理するか、冬のための保存食や薬として日光で干してから家の中や食べ物専用の倉庫に保存していました。

食用や薬用にしたいろいろな植物
アイヌ語:トゥレㇷ゚ 和名:オオウバユリ
トゥレㇷ゚アカㇺ オオウバユリのかすから作った保存食
アイヌ語:ペカンペ 和名:ヒシ
アイヌ語:シケㇾペ 和名:キハダの実
アイヌ語:エハ 和名:ヤブマメ
アイヌ語:プクサ 和名:ギョウジャニンニク
アイヌ語:マカヨ 和名:フキノトウ
アイヌ語:シキナ 和名:ガマ

オオウバユリからデンプンをとる

アイヌの人たちは6月から7月ころになると、オオウバユリのりん茎からデンプンをたくさんとりました。
これは、冬の間の大切な食料となりました。

りん茎を集めて葉を切ります。
きれいにあらいます。
りん茎をつぶします。
フキの葉に包んで、1週間ぐらいそのままにします。
ざるでこします。ざるにはかすが残り、デンプンはこされて落ちます。
かすをドーナッツ状にかためます。
かすを干して乾燥させます。 デンプンをさらに木綿の袋でこして細かいデンプンと少しかすがまじったデンプンにわけて干します。こうしてできたデンプンやかすは保存食としてたくわえられます。
一番粉
二番粉

樹液の採取

冬の終わりころになると、木が水を吸い上げるようになります。このころ、アイヌの人たちはイタヤカエデやシラカバの木に切れ目を入れて樹液をとりました。この樹液は甘いので、料理の味つけなどに使われました。