リウカ

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アイヌ語で自然かんさつ図鑑

カエル

アイヌ語 / 語源

  • 【アイヌ語名】ピㇰキ/pikki【日本語名】カエル
  • 【アイヌ語名】オオアッ(帯広)【由来】鳴き声
  • 【アイヌ語源】テㇾケㇷ゚(知里-広尾)【意味】とぶ者

アイヌ文化

赤いカエルも青いカエルもみんなピㇰキと呼んだそうです(本別)。
十勝以外ではアマガエルをコケコケやクㇷ゚カルイケㇷ゚(鍬を研ぐ者)と呼ぶ地域もありました(知里)。
十勝では、カエルはあまり良いものではないと考えられていて、オタマジャクシも忌み嫌われることが多かったようです。

伝承

カエルが家の中に入ってくるのは縁起が悪いとされ、もし、家の中に入ってきたら、「ウナサケ クレ ヤン(灰汁を飲ませてやれ)」といいながら、灰汁をかけて外へ出しました(本別)。

自然観察

北海道にはエゾアカガエルとニホンアマガエルの2種が自然分布しています。
エゾアカガエルは学名がRana pirica(ラナ・ピリカ)といい、カエルを意味するラテン語「ラナ」と、きれい・良いを意味するアイヌ語「ピㇼカ」から引用されています。基本的に土色で大型、3〜5月に澄んだ声でケロケロと鳴きながら集団で産卵し、大きな卵塊(卵のかたまり)をつくります。
アマガエルは基本的に緑色で5月末〜6月にかけて産卵し、卵塊はつくりません。産卵期や雨のまえに濁った声でグワグワグワ・・・と鳴きます。
両種とも環境によって体色が変わりますが、アマガエルはとくに変化が大きく、姿を目だたなくする擬態(ぎたい)の役目をしているようです。